NEWS

お知らせ・展示会情報

2026.01.20

/ お役立ち情報

NC旋盤でのバーフィーダー(自動棒材供給装置)の活用

国内の労働人口の減少に伴い、製造現場においても作業者の確保が少しずつ困難になってきています。製造現場において、旋盤加工で挽き物加工をする際に、CNC自動旋盤では給材機を使用することが基本です。一方NC旋盤では、用途に併せて手付けやローダー・ロボットを用いて加工することが大半となります。今回はバーフィーダーの種類の説明と短尺材フィーダーを実際に活用し、昨今の人手不足に多種・少量の加工を行っている事例を紹介させて頂きます。

 

バーフィーダーとは

バーフィーダーとは、NC旋盤などの工作機械に長尺棒材を自動で主軸後方より供給する装置です。機械主軸には中空チャック等を用いて、加工・切り落とし・供給を繰り返すことにより長時間の無人運転が可能になります。身近なものに例えると、金太郎飴のようなイメージとなります。バーフィーダーは、製造現場において量産加工に用いられることがほとんどです。

 

バーフィーダーの種類

バーフィーダーは、棒材の連続加工に特化した自動供給装置の一種となります。幅広い分野で活用されていますが、ここではバーフィーダーの種類についてご紹介します。

乾式(オイルレス)フィーダー

乾式(オイルレス)フィーダーとは、その名の通りオイルを使用しないタイプのフィーダーです。工作機械と連動して連続運転が可能となります。チャックに一つ一つ取り付けがないため、生産効率が大幅にアップします。

オイル式フィーダー

オイル式フィーダーは、主にバーワーク加工に最適な装置です。乾式(オイルレス)フィーダーに比べオイルの流体特性(均等内圧)により材料の安定性と高回転で高精度な加工をサポートすることができます。

短尺材フィーダー

短尺材フィーダーは、多種少量の同材料からの加工に適しています。材料の回転は工作機械の主軸内のみで行うので、工作機械の回転数を最大限引き出すことが可能です。

 

バーフィーダー活用の事例

NC旋盤及び複合加工機にて約10~100個程の加工をカットした素材を、作業者が手で一つずつ取付て加工し、加工完了後に取外すという作業を繰り返し行っていました。ワークの脱着のため、作業者が1人1台の機械を対応している点な課題として挙げられます。生産数を増やしたいが作業者が足りず稼働できずにいたため、設備更新時にNC旋盤に短尺材のバーフィーダー付きを導入しました。
結果、日中も1台を無人運転中に、別の1台を稼働させることができ、夜間の無人運転も可能になり生産数を増やすことができました。
設備台数、生産数によって様々な自動化のシステムはありますが検討の一つにいれてみてはいかがでしょうか。

 

バーフィーダーのメリット

以上のような活用事例において、バーフィーダーを導入すると1日中設備を稼働させることができ、生産効率の向上に繋げることができます。
その他にもバーフィーダーには以下のようなメリットが存在します。

乾式(オイルレス)フィーダー

乾式(オイルレス)フィーダーは、段取り後加工開始から材料がなくなるまで長時間無人運転が可能です。そのため、少ない人数での機械を多台数掛け持ちすることができます。オプション等にて棚延長や多段棚仕様活用で更なる長時間無人運転が可能となります。導入コストがオイル式に比べ安価であるため、導入しやすいのも大きな特徴です。

オイル式フィーダー

オイル式フィーダーは、乾式(オイルレス)フィーダーと同様、段取り後加工開始から材料がなくなるまで長時間無人運転が可能となります。乾式(オイルレス)式に比べ流体特性(均等内圧)に優れており、安定性があり高精度な加工ができます。

短尺材フィーダー

短尺材フィーダーも同様、段取り後加工開始から材料がなくなるまで長時間無人運転が可能となります。

 

バーフィーダーのデメリット

上記ではバーフィーダーにおけるメリットを紹介しましたが、反対に以下のようなデメリットも存在します。これらのデメリットに対する理解を深めたうえで選定・導入することが重要となります。

乾式(オイルレス)フィーダー

乾式(オイルレス)フィーダーは、製品数量1個の単品生産には向いていません。また残材が残ってしまう恐れがあります。工作機械とは別に設置スペースが必要となり、オイル式フィーダーに比べ精度が劣ります。

オイル式フィーダー

オイル式フィーダーは、製品数量1個の単品生産には向いていません。さらに、油を使用することによってオイル漏れの恐れがあり、メンテナンスや管理には時間と費用がかかってしまいます。また、乾式(オイルレス)フィーダーに比べ導入コストが高価になることも懸念されます。

短尺材フィーダー

短尺材フィーダーは、棒材を回転させるので大型ワークのサイズが限られてしまいます。

 

まとめ

今回はバーフィーダーに照準を併せてご紹介させて頂きました。
バーフィーダーは、棒材を自動で旋盤に供給する機械装置であり、乾式(オイルレス)フィーダーやオイル式フィーダー、短尺材フィーダーなど様々な種類があります。
長時間無人運転ができる点が最大のメリットであり、現代の課題である労働力不足や人手不足の解消に貢献します。しかし、設置スペースや残材などの懸念点もあるため、導入の際は注意が必要です。
これからの労働人口の減少による製造業界の人手不足の対応策の一つとして、バーフィーダーの導入をぜひご検討ください。NC旋盤の無人運転の検討にて、生産数や設置スペース・予算などの用途に併せたローダーやロボット・短尺材フィーダーの活用も計画・検討が必要となります。
私たち共和工機は、工作機械・工具・周辺機器の様々な目線からより良い提案をさせて頂きます。

 

著者:株式会社共和工機 第二営業部TP課 課長 山田 雅人
商業高校を卒業し1999年に入社。神奈川支店で25年営業活動後、本社勤務。お客様の立場に立って物事を考え、設備や工具だけでなく特機商品の提案にも力をいれています。