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自動供給装置とは?導入事例と起こりうるトラブル・対処法
現在、製造業における人手不足が深刻な状況に陥っていませんか?生産性の向上を追求するためには、生産設備に対しての素材や部品の供給が必要不可欠となります。
本記事では、さまざまな生産体系における素材や部品を、省人化にて供給する自動供給装置の種類や導入事例、トラブルとその対処法についてご紹介します。
【目次】
自動供給装置とは
自動供給装置とは、部品や素材など作業者を介さずに、自動で生産設備に供給・搬入する装置です。
ものづくりに携わる装置では広く使用されており、生産効率向上や作業者による人位的なミスを無くし、人件費削減に役立っています。特に昨今、人手不足が深刻な状況に置かれている製造業では、作業者に置き換わって安定して生産設備へ供給できるため、積極的に導入検討が進んでいます。
自動供給装置の種類
自動供給装置は、人手不足や作業者の高齢化などの問題を抱えた現代のものづくり業界においては必要不可欠な存在となっています。ここでは、主に使用される自動供給装置の種類をご紹介します。
パーツフィーダー
パーツフィーダーは、小物の部品や金属素材を自動で生産機や組立装置へ整列・供給する装置です。製造ラインなどで同一製品を量産する場合に活用されています。特にネジ、バネ、樹脂部品など向きに制限がある部品を、正しい位置や方向に整えて送ることができます。
バーフィーダー
バーフィーダーとは、金属や樹脂の棒材(バー)をNC旋盤に自動で供給する装置です。主に金属加工業で多く使われており、無人で連続加工することが可能です。棒材供給機とも呼ばれており、長時間無人運転の原点として、NC旋盤が発達する以前よりものづくり業界を支えています。
搬送コンベア
搬送コンベアは、部品に限らず箱物や材料を、一定の搬送ルートで自動的に運搬をする装置です。環境や設置場所の都合上、直進、曲がり、傾斜面など多様な環境においても使用されています。
原料供給装置
原料供給装置は、製造工場ライン内で原材料(流体、粉体、樹脂粒材)を安定供給する装置です。医薬品や樹脂成型機、食品業界で多く使われています。透明な樹脂製品を製造する場合は、樹脂材料を真空状態にする真空乾燥機を介して、樹脂成型機に投入します。
自動供給装置のメリット・デメリット
上記では、自動供給装置の主に使用される4つの種類について取り上げました。ここでは、種類関係なく自動供給装置に共通してあげられるメリットとデメリットをご紹介します。
自動供給装置のメリット3選
- 材料や部品を自動で供給するため、生産機の稼働時間の停止を削減できます。また、作業者の手作業での重点時間を削減することができ、生産機の稼働率向上が見込まれます。
- 材料供給を自動化することにより、人手を減らし人件費削減に繋がります。また、作業者自身のスキルを活かし、より付加価値の高い作業に集中できます。
- 一定の速度、数量で均一に材料・部品を供給できるため、生産品の品質が安定し作業者による供給ミスが防止できます。
つまり自動供給装置は、材料や部品の供給を自動化することにより、作業時間の短縮や稼働率の向上、人件費の削減など、製造業における人手不足を少しでも解消できる点が最大のメリットとなります。
自動供給装置のデメリット3選
- 生産機械との連携稼働をするために、設計・設置に関わる先行投資費用がかかります。専用設計のため、供給部品や材料が変化すると再度設計しなければなりません。また、生産設備に対しても供給装置との取り合いに関わる改造費が必要です。
- 人件費との比較の場合、投資回収期間が長く、投資直後は費用回収までに時間がかかるため、目先の費用よりも人口費用を優先される場合があります。
- 設置された設備のレイアウト変更が容易にできません。専用設計のため、製品の変化に対する柔軟性が乏しく、一度設定されたレイアウトを変更する場合は立ち上げに時間を要します。
つまり自動供給装置は、専用設計のため改造費や初期投資が高く、汎用性が低いことが最大のデメリットとして挙げられます。
自動供給装置の導入事例
自動供給装置のメリットとデメリットが分かったところで、実際どのような業界で活用されているのかなど、種類別に導入事例をご紹介します。
パーツフィーダー
切削機械や組立機械への部品供給において、比較的広い分野で活用されています。部品加工機への供給は小物部品素材を円形のボウルにて振動させ、部品が螺旋状のレールを移動しながら整列します。直進部分では直進フィーダーを用いて、ロボット等を利用し部品を機械へ投入します。また、組立機械などではネジ・バネ・ワッシャーなど電動ドライバーも用いて部品を取り付けます。
バーフィーダー
バーフィーダーは棒材を旋盤へ供給する専用装置です。丸材、四角材、六角材などを一定の長さで加工機へ供給します。投入中の材料が加工終了するたびに次の材料を自動で供給するため、長時間人手を介さず材料を供給できます。材質も鉄、非鉄に限らず樹脂などでも使われます。使用用途は、シャフトワークやボルト、ナットなどの小物の量産部品加工に活用されています。
搬送コンベア
搬送コンベアは物流倉庫や空港など運搬業で広く使われています。日本の物流業界においてジャストインタイム(必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産・供給する生産管理手法)を実現すべく、日々物資の流れをスムーズにするために活用されています。コンベア移送中にカメラを設置し、大きさ、重量、異物など判別しながら次工程に供給することも可能です。
原料供給装置
原料供給装置は固形物以外の流体・粉体・粒状物を加工機械への投入に利用されています。食品業界では、液体と粉体を混合させ食品を生産します。樹脂加工業界では粒状の樹脂材料を樹脂成型機へ一定量投入し、加工機手前で材料を熱して形状を生成する金型部へ充填します。
自動供給装置で起こりうるトラブルと対処法
どんなに高効率で高性能な機械を使用していても不具合やトラブルはつきものです。自動供給装置で起こりうるトラブルを理解し、以下のような対処法を身に着けておくことが大切です。
部品供給における詰まりと位置ズレ
自動供給装置を使用していると、材料や部材が供給経路で詰まることがあります。素材供給時にバラツキや異形状な部品が混入した場合、経路に詰まりが生じ生産の流れが止まります。また、部品が正しい位置に供給されておらず、次工程に製品を受け流すことができないことにより同一製品が重なって供給されてしまいます。
対処法
部品を供給装置へ充填する際に、部品の寸法・品質管理を徹底し、異物が混入などないよう事前に確認するようにしましょう。また、経路での詰まりがある場合は供給速度の見直しを行うことも推奨します。
センサーの不具合
部品の位置を検知するセンサーが【部品なし】と判断する場合があります。機械稼働中にセンサーが破損・汚れが付着し検知できていないことがあります。
対処法
センサーの感度の調整や、レンズ部分に汚れやほこりが付着している場合は定期的に清掃しておくことが必要です。またセンサー部に破損があった場合は速やかに交換することをおすすめします。
長期継続使用による消耗
自動供給装置にはモーターやベルトを使うことがありますが、長期継続使用するとモーターに過負荷や焼き付けを起こし停止してしまうことがあります。
対処法
駆動部品は機械内部に隠れている場合が多いため、定期的にメンテナンスを実施し潤滑材やグリスアップを実施します。また重大なライン停止につながる場合もあるので、予備モーターを準備することを推奨します。
まとめ
これからの製造業において、人手不足・人材不足・作業者の高齢化がより一層進んで行く時代になります。そのような中で、本来人の手で行うような単純作業を自動供給装置に任せることで労働力不足の解決に貢献することができます。自動供給装置は、作業者を介さず自動で設備に供給・搬入してくれるため、生産効率の向上や人件費削減などが期待できます。日本はスマート化・IoTなど連動の進展が必要不可欠な時代に突入します。AIによる最適な制御や予備保全などの、生産状態の応じた装置がこれからの製造現場を支えていく事になります。
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著者情報:本社第五営業部二課 課長 望月司郎
入社35年を過ぎても、新たな発見がある業界に勤めさせて頂いています。世界に負けないものづくり企業を支える仕事は、常に誇りに感じています。これからも御客様のパートナーとなり、必要とされるよう努めます。