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レベラーフィーダー導入による効果と選定方法
製造業には生産設備の増設や作業者の増員が必要ですが、人手不足の昨今、自動供給装置を活用した設備選定をする企業が増えております。
ここでは、プレス加工における自動化システムについてご紹介いたします。
【目次】
プレス加工の省人化設備 レベラーフィーダー
レベラーとフィーダーを一体化させたものをレベラーフィーダーといいます。
まずはレベラーとフィーダーについてご紹介いたします。
レベラーフィーダーについて
レベラーとは巻き癖やひずみのついたコイル材を複数のローラーの間を通過させ、曲がりや反りを繰り返し矯正し応力を均等にすることで平坦にする装置のことです。
フィーダーとは鋼板やコイル材のような素材をプレス機に均等なスピードとピッチで送り出すための装置です。
この2つの装置を一体化させたものがレベラーフィーダーと言います。
“フィーダーに使用されるコイル材とは”
それでは、フィーダーに使用されるコイル材とはどういうものでしょうか?
ここで言うコイル材とは、鋼板などを長手方向に連続して巻き取った金属材料で、巨大なトイレットペーパーの様な形状をしています。ロール状にすることで、一度機械にセットすると長時間連続して加工することができ、大量生産に適している為、自動車部品や家電製品などの製造に広く用いられています。
フィーダーの種類
上記ではレベラーフィーダーの仕組みについて説明しましたがフィーダーにはどのような種類があるのでしょうか?
プレス加工の生産ラインにフィーダーを導入する時、どんなフィーダーが用途に合っているのか分からないものです。どのような種類があるか大まかな特徴を認識しておけば用途に合ったフィーダーを導入する手助けになります。
レベラーフィーダー
レベラーフィーダーはコイル材の巻き癖を直して平坦にするレベラーとプレス機にコイル材を供給するフィーダーがセットになった機械です。
安定した巻取り作業とコイル材の送り出しが可能になるため、作業効率を向上させることができます。
ロールフィーダー
ロールフィーダーはプレス加工においてコイル材や鉄板といった素材を送ロールで挟み込んで回転させることで送り出す機能に特化した装置です。
多くの製品が事前に送り出しのスピードや長さを設定しておくことで、自動で作業を行うことができるため作業効率が向上します。
また、導入の際はプレス機本体と様々な配線をつなぐため、各企業の担当者立ち会いのもと、動作確認を行います。
グリッパーフィーダー
グリッパーフィーダーはコイル材などの材料をつかんで送り出す装置です。ロールフィーダーでは難しい異型材や軟質材の送り出しに対応した製品が各社から販売されています。
選定方法
フィーダーを選定する際の基準がわかれば自社に適した製品を導入することができます。
素材のサイズ・厚みで選ぶ
フィーダーは送り出せる素材のサイズや厚みで機種を選定します。
板厚の薄物に強みのあるメーカー、ハイテン材や厚めの素材に対応したメーカーの中から自社の製品に対応できる機種を選定します。
送り出す素材の材質で選ぶ
フィーダーは、送り出す素材の材質からも選ぶことができます。
一般的にコイル材や鉄板ならレベラーフィーダーやロールフィーダー、軟質材や異型材ならグリッパーフィーダーが適しています。
また、引張り強度の強いハイテン材にも適したフィーダーの導入が必要です。
自動化のためのコイル材選び
それでは、コイル材はどう選定したらよいのでしょうか?
規格と種類
コイル材には厚さや幅の規格があり、厚さは0.3mm~9mm、幅は20mm~1600mmが大半です。素材も鋼板、ステンレス、ハイテン鋼など、さまざまな種類があり用途に合わせたコイル材を使用します。
特徴と利点
レベラーフィーダーを導入することでの特徴や利点をいくつかあげていきましょう。
大量生産への適合性
連続して巻き取られているため、材料の供給がスムーズで、長時間の連続稼働が可能です。
材料の効率的な使用
必要な長さに切断して使用できるため、端材が少なく、材料の無駄を減らすことができます。
幅広い用途
自動車部品、家電製品、建築材料、製缶材料など、多岐にわたる製品の製造に不可欠です。
輸送と取り扱いの容易さ
ロール状に巻かれている為、保管や輸送がしやすく、工場内での取り扱いも効率的です。
高速加工への不向き
レベラーとフィーダーが一体化しているため、個別の独立した装置に比べて、高速で材料を送りだすことができません。
加工速度を優先する場合には別々の装置で構成するダウンループラインが選択されることがあります。
レベラーフィーダーの問題点
レベラーフィーダーを導入することで利点が多くあることがわかりましたでしょうか。
利点だけではなく、いくつかの問題点もあります。
高速加工への不向き
レベラーとフィーダーが一体化しているため、個別の独立した装置に比べて、高速で材料を送り出すことができません。
加工速度を優先する場合には、別々の装置で構成するダウンループライン(コイルの巻き戻しを行うアンコイラと材料の平坦性を矯正するレベラーが別々のユニットとして構成)が選択されることがあります。
材料の安定性の限界
比較的薄い材料では安定した送り出しが可能ですが、材料が厚くなるにつれて加工精度や安定性が低下する場合があります。
設備コストが高い
レベラーとフィーダーが一体化になった高機能な装置であるため、初期導入コストが独立した装置の組み合わせよりも高くなることがあります。
メンテナンスの複雑さと維持費の高騰
一体化であるため、一部に不具合が生じた場合、全体を停止して点検や修理をする必要があり、独立型に比べてメンテナンスが複雑になる可能性があります
それには部品の交換や修理、定期的な点検が含まれ、その分だけ維持費がかかります。
個別機能のアップグレードや交換が難しくなる場合があります。
特定の材料や厚みへの制限
一体構造により対応可能な材料の種類や厚みに制限がかかる可能性があります。
まとめ
レベラーフィーダーは大量生産向け、高いコストということもあり中小企業にはなかなか導入には問題がありますが、プレス加工におきまして必要不可欠な装置と言っても過言ではありません。
今後、中量生産にも対応可能な装置があれば益々プレス加工業界の省力化に貢献できます。
著者情報:㈱共和工機 第5営業部 八木 悟
たくさんのお客様、メーカー様にご愛顧を頂き、また上司・同僚に支えられ、あっという間の39年です。製造業の未来を楽しみに毎日の営業活動を行っております。